20060629 ミナを着て旅にでよう

仕事が変わって私の始業は10時になった。
今までよりも1時間遅いから、電車もあんまり混まない。
乗り換えもなくなったし、電車に乗ってちょうど30分
ゆっくり本を読むことができるようになった。

今読んでいるのは
「ミナを着て旅に出よう」 皆川明 著

皆川さんの作る服は好きで、私もたまに買いものしていた
けれど、どうやって自分の服が作られているかを知っている人は
少ないと思う。

先日のNHKの「トップランナー」のゲストは皆川さんだった。
なんて魅力的なアーティストなんだろうと思って感動してしまった。
私は興味を持って、もっと知りたいと思い早速本を注文。
それがこの「ミナを着て旅に出よう」

私は今まで1年は十分な時間だと思っていた。
1年なにかを懸命にやって、あまり上達しなかったら「諦めなさい」って
メッセージだと思うと思う。
皆川さんは、苦手なことやすぐに出来ないことは「魅力的なこと」
と言った。
人生において、ずっと取り組んでいくことなら苦手なことの方が
やりがいがあるし、10年先にこれができたらいいなあーという
モノの味方をするので、「たった1年」だと思うと。

あーそうか!
頭を打たれた気分。
出来ない事は、魅力的なことなんだ。

洋服でも器でもそうだけど、ピンと来るモノがある。
「あ、すき」という感覚。
でも突きつめると、結局はその作り手の人の生き方や考えが
好きってことが多い。

そういうものなのかもしれないな。
お店にいって、作り手さんの思いや作る工程の話なんかを
してくれるお店は好きだなあ。
熊本の時の話になるけれど、「マーガレットハウエル」は
そういう店だった。

お店の人が、服や雑貨の説明をするときに
デザイナーであるハウエルさんの話をしてくれる。
最近はこうしてるだとか、こういう風にこれを家でも使ってるとか。
そして、穴があいてしまったブランケットでも「だいすき!」って
ものはずっとずっと愛用しているという話。

あーそうか。
すきなものは穴が開いても、破けても、ボロでも毎日
触りたくなるもの。
それを聞いて、虫食いでも捨てなくていいんだと思えた。
私には二枚そういう服があるけれど、引越しの時に持ってきたほど。笑
家にいるときだけ着ている。

皆川さんも、そういうながーい目で見て生地をを作って
服を作っているらしい。
生地がいつかうすーく磨り減ってきたら裏地の黄色が見える
生地なんです、とTVで説明していた宮川さん。
いつかその人に子供が出来た時にも、この生地は使える様に
。。。とかなんとか。

ものを大事に長く使う事はエコにも繋がる。
今、ものの溢れた時代そういう目線は大事だなあと思う。

朝から読書をして旅をする。